市販の酵母と自家製酵母

イーストと天然酵母の違いは菌の種類と数の違い、でしたが、市販の天然酵母と自家製天然酵母の違いは何でしょうか。

​市販の天然酵母は、市販のイーストと同様、酵母を培養して、流通しやすい形状に加工したものです。大抵はドライイーストと同じように顆粒タイプのものが多いですが、他の形状に加工されたものもあります。

よって、イーストは一つの菌だけを培養加工したもの、天然酵母は複数の菌を培養加工したものです。

自家製天然酵母は、文字通り自家製、家で自分自身で作る酵母のこと。粉と水を混ぜ合わせたものを放置して発酵させたり、果物や野菜などと水や糖分を混ぜたものを発酵させたりしたものをそのまま使います。

果物などと水を合わせて発酵させた酵母液は、仕込み水の一部として粉に加えたり、事前に粉と混ぜ合わせてもう一度発酵させて中種として利用したりします。

いずれも、自然に発酵したものを人工的に加工せず、そのまま、生きたままをパン種として使うものです。

​市販の天然酵母と自家製天然酵母の違いは、パンを作る過程で作った酵母をそのまま使うか、保存、流通しやすいように加工したものか、ということになります。

​天然酵母というからには様々な種類の菌が存在することになりますが、その菌の種類の組み合わせで「〇〇酵母」と名前がつくことになります。例えば、自家製なら「レーズン酵母」「りんご酵母」など素材に起因するもの、市販のものなら「パネトーネマザー」「白神こだま酵母」「ホシノ天然酵母」など地名に由来するものや最初に作った製作者が命名したものなど様々に呼ばれます。それぞれ含まれる菌が少しずつ異なり、それによって微妙に風味などが違います。